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未成工事支出金を受注価額まで評価減することは不可能

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 橋梁談合事件で道路公団の幹部が次々と逮捕されるなか、建設業界だけでなく、その他の業界においても談合を控える動きが出始めてきているようです。

談合が無くなれば、工事等の受注価額は「予定価格の90%台後半」という異常な状態から、正当な競争価額に落ち着いていくでしょう。

 しかし、反面、受注価額が低下することで、元請企業の下請企業に対する締め付けが強くなる心配もあります。

元請企業の締め付けにより下請け価額が抑えられると、工事原価が受注価額を上回る、いわゆる「出血受注」の危険性も生じます。
 出血受注に陥った場合、期末における未成工事支出金を受注価額まで評価減することができるかどうかが問題となります。

 法人税法では、棚卸資産について評価損を計上することを原則として認めていません。

ただし、災害による著しい損傷や著しい陳腐化など、特定の事実が生じた場合に限り、評価損を計上することができます。

具体的には、「資産が災害によって著しく損傷した」「資産が著しく陳腐化した」「会社更生法による更正手続きの開始決定、商法の規定による整理開始の命令により資産の評価換えをすることになった」――場合と、これらに準ずる特別の事実があった場合が該当します。
そうした特別な事実があったうえで、棚卸資産の時価が帳簿価格を下回った場合に限り、時価と帳簿価格の差額を評価損として損金処理することが認められます。

また、この場合の時価は、棚卸資産が販売されるものとして、その時点において譲渡される場合に設定される価額(処分可能価額)とされています。

 残念ながら、「出血受注」はこれらの“特別な事実”にあたりません。したがって、その赤字を評価損として計上することはできないのです。

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