広告宣伝活動の一環として自動車や家電製品、飲食料品のメーカーなどがクイズを出して、正解者に懸賞品をプレゼントするケースがよくあります。
このような懸賞を景品表示法上「オープン懸賞」と呼びますが、1996年4月からその上限額が100万円から1000万円に引き上げられたことにより、キャンペーンの大型化が進行。最近ではかなり高額なの懸賞品が用意されることが少なくありません。
そうしたこともあって、世の中には、手当たり次第に懸賞に応募しまくる「懸賞ファン」「懸賞マニア」も多いようです。
クイズに当選して高額な賞金や賞品がもらえるのは嬉しいものですが、個人がもらった賞金や賞品も税務署に申告する所得税の課税対象になることを忘れてはいけません。
税務上、クイズの賞金や商品は一時所得として処理することになり、特別控除(50万円)を超えた分に対して課税されることになっています。
悩むのはもらったのが賞品の場合で、その賞品をいくらに換算すればよいのかということですが、これについては「その品物の通常の小売価格の60%相当額」と定められています。
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ちなみに、一時所得は「総収入金額からその収入を得るために支出した金額を控除して計算する」ことになっています。
懸賞の場合、この「直接要した金額」とは懸賞に応募した切手代やハガキ代などを指します。
懸賞ファンの方々は年間で相当の金額の切手代を使っていると思われますから、「これを全額控除できれば・・」と考えるのは当然ですがそうはいきません。
控除できるのは、あくまでも当選したクイズに応募するときに使った切手代だけなのです。
【追記】
当のご本人は納得がいかないでしょうが。
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