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また納税者に軍配 一時所得経費の範囲で注目判決

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 養老保険の全額損金プランをめぐる裁判で福岡高裁はこのほど、納税者に軍配を上げた一審判決を「相当」とし、国側の控訴を棄却する判決を下しました(平成21年(行コ)第11号)。

 福岡県で株式会社を経営する原告らは、会社を契約者、原告らを被保険者とする養老保険に加入。

死亡保険金受取人を会社、満期保険金受取人を被保険者とし、保険料の2分の1を会社負担、残りの2分の1を被保険者への「貸付金」として処理していました。

原告らが満期保険金を受取り、保険料全額を控除して確定申告したところ、税務署は「会社が負担した2分の1の保険料は控除できない」として更正処分。
原告らはこれを不服として裁判に至りました。

 一審・福岡地裁では原告らの主張に軍配が上がり、続く二審・福岡高裁では、「一時所得の計算上控除できる保険料の範囲」について国の反撃が展開しました。

 国は、所得の本来的意義からすると「控除できる保険料は所得者本人が負担した金額に限られる」とし、通達の「保険料の総額にはその一時金又は満期返戻金等の支払を受ける者以外の者が負担した保険料も含まれる」とする内容について、あくまで収入を得た個人自らが支出(実質的に負担)した金額に限られると主張。

「同通達の文言通り保険料の『総額』が一時所得からの控除対象になると解釈することは誤り」としました。

 これについて福岡高裁は、保険料の「総額」を控除できるとする施行令の文言について「本人負担分に限らず保険料全額を控除できるとする解釈に軍配を上げざるをえない」として一審を支持。

通達についても、「その文言上からは所得者以外の者が負担した保険料も控除できることは明白」とし、「法の文言を明らかにするために出した通達について、さらに文言として表示されていない要件を“解釈”と称して付加する」ことは課税要件明確主義に反するとして、国の控訴を棄却。

最終判断は最高裁に委ねられることになりました。


(エヌピー通信社)


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