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サラリーマンの節税
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選択済みの最大の節税策

 サラリーマンは収入を誤魔化せないし、認められる経費も少ない、経営者たちは、領収書を集めて節税をやっていて、羨ましい・・・、なんて不満話はよく聞きます。

 しかし、給与所得者であることこそが、最大の節税策です。


事業者とサラリーマンの比較

 事業所得者で経費を2,000万円かけて4,000万円の収入があったとすると、稼ぎは2,000万円です。

所得控除が200万円だとすると、所得税と住民税は約620万円で、社保負担を無視した税引き後手取は約1,380万円です。

 サラリーマンが同じ条件で同じ手取となるときの稼ぎである年収は約1,800万円になります。

 つまり、2,000万円とこの金額との差は給与所得控除による効果で、税法の世界では最大の既得権、最大の聖域です。


被災地の事業者とサラリーマンの比較

 大震災に遭って、一家の稼ぎ手が死亡したような場合、サラリーマンだと、まず労災保険の遺族補償の適用があり、厚生年金等の遺族年金の対象になります。

年収として何百万円かになります。

 事業主の遺族には、労災も厚生年金も適用外で、国民年金の遺族年金が数十万円支払われるだけです。

従業員の労災保険料の全額・年金保険料の半額を負担する事業主には人生のリスク管理は自己責任とされています。


法人成りは給与所得者成り

 多くの個人事業主にとって法人成りは、給与所得者となって節税効果の恩恵に与かれるとともに、本人も社会保険に加入できる、安定への第一ステップの意味をもっています。

給与所得者であることにメリットがなかったら、法人成りへの意欲はあり得ません。

給与所得者であることは最大の節税策なのです。


正社員保護制度が厚いことへの気付き

 逆に、経営者を妬んだり、不正の常習犯のように思ったりしている人々で、それなら自分も脱サラをして経営者になってやろう、と行動に出る人は滅多にいません。

 脱サラして初めて、給与所得控除という概算経費控除制度の恩恵に気付き、起業に失敗して初めて、正社員サラリーマンを保護する制度から脱したことのリスクの大きさに気付きます。



記事提供:ゆりかご倶楽部



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