電気自動車(EV)とガソリン車の違いは、燃料が電気であることはみなさんご承知だと思います。
ガソリン車が燃料をガソリンスタンドで給油しますが、EVは家庭や街の充電スタンドで充電します。
まだまだ充電スタンドは普及していませんが、HPなどで検索して見ると、近くのスタンドなども表示される等、その不便さは解消されつつあるように見受けられます。
一般社団法人次世代自動車振興センターの調査によると、国内の電気自動車等生産台数は平成21年に862,573 台となりました。
2010年4月に経済産業省が「次世代自動車戦略2010」を公表しましたが、次世代自動車の政府普及目標は、2020
年で20〜50%、2030 年には50〜70%と高水準を打ち出しています。
急速充電スタンドでフル充電まで行おうとすると、10〜30分程度も時間がかかってしまうのがデメリットです。
一方、家庭での充電は、初期投資等がいるものの、携帯電話の充電と同じように夜寝ている間に充電できるので便利といえます。
電気料金は、三菱iMievの実測で、858.7キロメートルを24回充電して走り、電気代は1,713円であったとのことです(日本EVクラブ調べ)。
ガソリン車が実測でリッター10キロ走るとすると、リッター140円換算で約12,000円かかりますから、燃料代はガソリンの10分の1で済むことになります。
電気自動車(EV)の普及を加速させるためには、充電口の規格統一という課題があります。
日本は自動車メーカーや東京電力などが「チャデモ協議会」を設立し、規格が統一され問題はありません。
しかし、世界標準にはなっていません。
現在その規格をめぐり世界では激しい戦いが繰り返されています。
実用化と実用面では優れている「チャデモ方式」ですが、協力なライバルとして、米GMやフォルクスワーゲンなどが推進する「コンボ方式」が台頭してきています。
EV関連市場にとって、どちらの方式が世界標準になるかは、自動車産業を中心にして、生き残りをかけた大問題となっています。
CHAdeMO(チャデモ)方式とは、「Charge de move」の略称で、「充電中にお茶でも飲んで」という語呂合わせにもなっています。
日産はこの方式を利用して、家庭用電力供給システムを開発し、夜間の安い電力をEVに充電し、昼間家庭用電源として使うことができるようにするなど開発が進んでいます。
一方、「コンボ方式」のEVは、実は1台も実用車としてはまだ存在していないのです。
技術力で勝る日本ですが、ロビー活動を含めて、政府業界がもっと世界にアピールする必要があります。
もし、「チャデモ方式」が不採用となれば、今までの開発費用やすでに設置されているスタンドやEVの充電口の規格変更費用など、莫大な損失となってしまうのです。
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)
記事提供:ゆりかご倶楽部
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