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HOMECONTENTSタックスニュースタックスニュース平成24年タックスニュース 2012.05.25


資金調達に役立つ金融検査とは

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 金融検査とは金融庁が、銀行、信用金庫、信用組合等の金融機関の業務の健全性等の確保のために行っているものです。

金融機関の法令等遵守体制や貸出金の返済についてのリスクを含めたリスク管理態勢等を検証しています。

そこで用いられる「金融検査マニュアル」は、金融検査の手引書として広く公開されています。

 中小企業には、
@ 景気の影響を受けやすく、一時的な収益悪化により赤字に陥りやすい、

A 自己資本が大企業に比べて小さいため、一時的な要因により債務超過に陥りやすいうえ、リストラの余地等も小さく黒字化や債務超過解消までに時間がかかることが多い、

B 設備資金等の長期資金を短期資金の借換えの形で融資しているケースがみられる等の特徴があり、

赤字や債務超過が生じていることや、貸出条件の変更が行われているといった表面的な現象のみをもって債務者区分を判断することは適当ではないとされています。

 そのため中小企業については、企業の財務状況だけではなく、数字に表れない技術力や販売力、成長性、経営者の資質など、経営実態をきめ細かく検証する必要性があるとされ、中小企業の特性に考慮した「金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕」が作成されています。

 融資は金融機関と借り手企業との間における当事者間の交渉によって決まるものですので、中小企業向け融資に対する検査でのポイントを知っておくことは、借り手企業にとって、融資交渉の際に役立つこともあるでしょう。

 では、借り手である中小企業は、金融検査マニュアル別冊をどのように活用すればいいのでしょうか?

 具体例として、家電販売業者B社とタオル販売業者C社のケースをみてみましょう。

 B社は、近隣地区に大型量販店が進出した影響を受け、売上げがピーク時の2/3に減少し、2年連続赤字を計上、前期は債務超過となりました。

しかし代表者が定期的に債務者に貸し付けることにより返済することで遅延は発生していません。

また、同業他社との連携やアフターサービスに力を入れた効果が現れ、赤字は解消傾向にありました。

中小企業は、経営者と企業の財産や収入が一体となっているケースが多く、その点が考慮され、特段の問題がない貸出先と評価されました。

 一方C社は、海外からの安価な製品の流入などによる取引先からの納入単価切下げ要請に耐えきれず、売上げが大幅に減少し、3期連続赤字を計上、前々期より債務超過に陥っていました。

しかし、返済条件の緩和によって返済遅延は発生していないこと、前期末に開発した試作商品が関係者間で好評であったことや、従来の販売ルートに向けて拡販の準備をしていたことが評価され、注意は必要だが経営破綻に陥る可能性は高くない貸出先と評価されました。

 いずれも、中小企業の特性を考慮したことにより出された評価です。
金融検査マニュアル別冊の内容を確認し、アピールできるポイントを探っておくことが有効でしょう。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

記事提供:ゆりかご倶楽部




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