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HOMECONTENTSタックスニュースタックスニュース平成26年タックスニュース 2014.03.12


国税庁:2012事務年度、贈与税調査事績を公表

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 国税庁は、2013年6月までの1年間(2012事務年度)における贈与税調査事績を公表しました。

 それによりますと、調査件数4,599件(前事務年度比18.9%減)行い、うち約90%に当たる4,152件(同22.1%減)に申告漏れ等の非違があり、その申告漏れ課税価格223億円(同20.3%減)を把握し、63億円(同20.6%減)を追徴課税しております。

 実地調査1件当たりの申告漏れ課税価格は485万円(同1.8%減)で、追徴税額は137万円(同2.1%減)となります。

 そして、贈与税の申告漏れ等非違件数の82.0%が無申告事案でした。

 贈与税調査は、相続税の実地調査の際に生前の財産移転の把握を行うことによって無申告が判明することが多いですが、2012年度は相続税の実地調査の減少の影響から贈与税の実地調査件数も減少しました。

 申告漏れ財産の内訳をみますと、「現金・預貯金等」が約138億円(構成比62.0%)で6割強を占め、「有価証券」が約30億円でした。

 そして、「土地」が約15億円、「家屋」が約2億円と続き、生命保険金や金地金などといった「その他」が約37億円でした。

 また、非居住者が贈与により取得した国内財産を申告していなかった事例が報告されております。

 会社役員B(父)に係る相続税の調査において、Bが亡くなる前に国内金融機関の相続人A(非居住者・会社員・息子)名義口座から、多額の送金が国外金融機関の同名義口座宛送金されていた事実が把握され、その国内金融機関口座の取引状況から、同口座の帰属に疑いが生じたため、調査が行われました。

 その結果、国内金融機関のA名義口座は、日本に居住するBのものであり、国内金融機関のA名義口座から国外金融機関の同名義口座への送金はBからAに対する贈与であることが判明しました。

 非居住者については、日本国内にある財産を贈与により取得した場合は、日本において贈与税の申告をする必要がありますが、Aは無申告でした。

 Aに対しては、申告漏れ課税価格約2,100万円について約900万円が追徴課税(加算税含む)されております。


(注意)
 上記の記載内容は、平成26年2月5日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。




記事提供:ゆりかご倶楽部
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