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厚労省が「持分のない医療法人」への移行を推進

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 「持分あり医療法人」が「持分なし医療法人」に移行する間の相続・贈与に関する納税猶予制度について、その概要や手続きなどを解説するパンフレットを厚生労働省が作成しました。

 社団法人として設立された医療法人には「定款に出資持分の定めのある医療法人」と「定めのない医療法人」があります。

ここでいう「持分」は出資者が持つ財産権の一種で、一般的には、社員(出資者)の退社(資格喪失)時の持分相応額の払戻請求権と、医療法人が解散した時の残余財産の分配請求権として行使されます。

この払戻請求を出資者から受けてキャッシュフローに甚大なダメージを受ける「持分あり法人」は多いのです。

 これは医療法人特有の事情も関係しています。

医療法人は剰余金(利益の累積等)を配当できないため、長年内部留保するかたちで積み重ねてきた剰余金が高額になる傾向があります。

厚労省のパンフレットでは、医療法人設立時から長い時間が経ち、出資者全員が高齢となっている法人を例示。

この状況で出資者が死亡し、相続した出資権を相続人が行使して払い戻し請求をすると、法人経営が危うくなることを示唆しています。

また、医療法人設立時は診療所だけだったものの、病院経営をする規模になった法人についても事例として紹介。

純資産がふくれあがっている状況で出資者に払い戻しをされることで起きるリスクを提示しました。

 このように存続が脅かされている医療法人に対して、パンフレットでは「出資者の払戻が行われない、『持分なし医療法人』への移行を検討しませんか?」と呼び掛けています。

税優遇を受けるために必要な「移行計画」の認定は今年10月1日にスタートすることから、同省は制度の周知を図っていく構えです。


<情報提供:エヌピー通信社>



記事提供:ゆりかご倶楽部




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