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HOMECONTENTS役員給与特集役員の給与等 法人税法施行令


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第十目 役員の給与等 法人税法施行令

第十目 役員の給与等

(定期同額給与の範囲等)
第六十九条
 法第三十四条第一項第一号(役員給与の損金不算入)に規定する政令で定める給与は、次に掲げる給与とする。
  定期給与(その役員に対して支給する給与(法第三十四条第一項 に規定する役員に対して支給する給与をいう。)で、その支給時期が一月以下の一定の期間ごとであるものをいう。以下この号及び次号において同じ。)の額につき当該事業年度開始の日の属する会計期間(法第十三条第一項 (事業年度の意義)に規定する会計期間をいう。以下この条において同じ。)開始の日から三月を経過する日(保険会社(保険業法第二条第二項 (定義)に規定する保険会社をいう。次項及び第五項において同じ。)にあつては、当該会計期間開始の日から四月を経過する日)までにその改定がされた場合における次に掲げる定期給与
 当該改定前の各支給時期(当該事業年度に属するものに限る。ロにおいて同じ。)における支給額が同額である定期給与
 当該改定以後の各支給時期における支給額が同額である定期給与
二  定期給与の額につき当該内国法人の経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由によりその改定がされた場合(減額した場合に限り、前号に規定する場合を除く。)の当該事業年度の当該改定前の各支給時期における支給額及び当該改定以後の各支給時期における支給額がそれぞれ同額である定期給与
三  継続的に供与される経済的な利益のうち、その供与される利益の額が毎月おおむね一定であるもの

 法第三十四条第一項第二号 に規定する届出は、同号 の給与に係る職務の執行を開始する日と当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から三月を経過する日(保険会社にあつては、当該会計期間開始の日から四月を経過する日)とのいずれか早い日(次項において「届出期限」という。)までに、財務省令で定める事項を記載した書類をもつてしなければならない。

 税務署長は、届出期限までに法第三十四条第一項第二号 の届出がなかつた場合においても、その届出がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該届出期限までにその届出があつたものとして同項の規定を適用することができる。

 法第三十四条第一項第三号に規定する政令で定める役員は、同号 イの算定方法についての同号 イ(2)の決定又は手続の終了の日において同号に規定する内国法人の次に掲げる役員に該当する者とする。
 一  会社法第三百六十三条第一項 各号(取締役会設置会社の取締役の権限)に掲げる取締役
 二 会社法第四百十八条 (執行役の権限)の執行役
 三  前二号に掲げる役員に準ずる役員

法第三十四条第一項第三号 イ(2)に規定する政令で定める日は、当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から三月を経過する日(保険会社にあつては、当該会計期間開始の日から四月を経過する日)とする。

 法第三十四条第一項第三号 イ(2)に規定する政令で定める特殊の関係のある者は、次に掲げる者とする。
一 法第三十四条第一項第三号 に規定する内国法人の業務執行役員(以下この項及び次項第二号において「業務執行役員」という。)の親族
二 業務執行役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
三 業務執行役員(個人である業務執行役員に限る。次号において同じ。)の使用人
四 前三号に掲げる者以外の者で業務執行役員から受ける金銭その他の資産によつて生計を維持しているもの
五 前三号に掲げる者と生計を一にするこれらの者の親族

 法第三十四条第一項第三号 イ(2)に規定する政令で定める手続は、次に掲げるものとする。
 一  法第三十四条第一項第三号 に規定する内国法人(委員会設置会社を除く。)の株主総会の決議による決定
 二 法第三十四条第一項第三号 に規定する内国法人(委員会設置会社を除く。)の報酬諮問委員会(取締役会の諮問に応じ、当該内国法人の業務執行役員の個人別の給与の内容を調査審議し、及びこれに関し必要と認める意見を取締役会に述べることができる三以上の外部の委員から構成される合議体(その委員の過半数が当該内国法人の第四項各号に掲げる役員又は使用人となつたことがない者であるものに限る。)をいい、当該業務執行役員及び当該業務執行役員と同条第一項第三号 イ(2)に規定する特殊の関係のある者(次号において「業務執行役員関連者」という。)が委員となつているものを除く。)に対する諮問その他の手続を経た取締役会の決議による決定
 三 法第三十四条第一項第三号 に規定する内国法人が監査役会設置会社(業務執行役員関連者が監査役になつている会社を除く。)である場合の取締役会の決議による決定(監査役の過半数が当該算定方法につき適正であると認められる旨を記載した書面を当該内国法人に対し提出している場合における当該決定に限る。)
 四 前三号に掲げる手続に準ずる手続

  法第三十四条第一項第三号 ロに規定する政令で定める要件は、次に掲げる要件とする。
 一 法第三十四条第一項第三号 イに規定する利益に関する指標の数値が確定した後一月以内に支払われ、又は支払われる見込みであること。
 二  損金経理をしていること。


(過大な役員給与の額)
 第七十条
法第三十四条第二項 (役員給与の損金不算入)に規定する政令で定める金額は、次に掲げる金額の合計額とする。 一  次に掲げる金額のうちいずれか多い金額
 内国法人が各事業年度においてその役員に対して支給した給与法第三十四条第二項 に規定する給与のうち、退職給与以外のものをいう。以下この号において同じ。)の額(第三号に掲げる金額に相当する金額を除く。)が、当該役員の職務の内容、その内国法人の収益及びその使用人に対する給与の支給の状況、その内国法人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの役員に対する給与の支給の状況等に照らし、当該役員の職務に対する対価として相当であると認められる金額を超える場合におけるその超える部分の金額(その役員の数が二以上である場合には、これらの役員に係る当該超える部分の金額の合計額)
 定款の規定又は株主総会、社員総会若しくはこれらに準ずるものの決議により役員に対する給与として支給することができる金銭の額の限度額若しくは算定方法又は金銭以外の資産(ロにおいて「支給対象資産」という。)の内容(ロにおいて「限度額等」という。)を定めている内国法人が、各事業年度においてその役員(当該限度額等が定められた給与の支給の対象となるものに限る。ロにおいて同じ。)に対して支給した給与の法第三十四条第五項 に規定する使用人としての職務を有する役員(第三号において「使用人兼務役員」という。)に対して支給する給与のうちその使用人としての職務に対するものを含めないで当該限度額等を定めている内国法人については、当該事業年度において当該職務に対する給与として支給した金額(同号に掲げる金額に相当する金額を除く。)のうち、その内国法人の他の使用人に対する給与の支給の状況等に照らし、当該職務に対する給与として相当であると認められる金額を除く。)の合計額が当該事業年度に係る当該限度額及び当該算定方法により算定された金額並びに当該支給対象資産(当該事業年度に支給されたものに限る。)の支給の時における価額に相当する金額の合計額を超える場合におけるその超える部分の金額(同号に掲げる金額がある場合には、当該超える部分の金額から同号に掲げる金額に相当する金額を控除した金額)
二  内国法人が各事業年度においてその退職した役員に対して支給した退職給与の額が、当該役員のその内国法人の業務に従事した期間、その退職の事情、その内国法人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの役員に対する退職給与の支給の状況等に照らし、その退職した役員に対する退職給与として相当であると認められる金額を超える場合におけるその超える部分の金額
三  使用人兼務役員の使用人としての職務に対する賞与で、他の使用人に対する賞与の支給時期と異なる時期に支給したものの額


(使用人兼務役員とされない役員)
第七十一条

法第三十四条第五項 (使用人としての職務を有する役員の意義)に規定する政令で定める役員は、次に掲げる役員とする。
一  代表取締役、代表執行役、代表理事及び清算人
二  副社長、専務、常務その他これらに準ずる職制上の地位を有する役員
三  合名会社、合資会社及び合同会社の業務を執行する社員
四  取締役(委員会設置会社の取締役に限る。)、会計参与及び監査役並びに監事
五  前各号に掲げるもののほか、同族会社の役員のうち次に掲げる要件のすべてを満たしている者
 当該会社の株主グループにつきその所有割合が最も大きいものから順次その順位を付し、その第一順位の株主グループ(同順位の株主グループが二以上ある場合には、そのすべての株主グループ。以下この号イにおいて同じ。)の所有割合を算定し、又はこれに順次第二順位及び第三順位の株主グループの所有割合を加算した場合において、当該役員が次に掲げる株主グループのいずれかに属していること。
(1) 第一順位の株主グループの所有割合が百分の五十を超える場合における当該株主グループ
(2) 第一順位及び第二順位の株主グループの所有割合を合計した場合にその所有割合がはじめて百分の五十を超えるときにおけるこれらの株主グループ
(3) 第一順位から第三順位までの株主グループの所有割合を合計した場合にその所有割合がはじめて百分の五十を超えるときにおけるこれらの株主グループ
 当該役員の属する株主グループの当該会社に係る所有割合が百分の十を超えていること。
 当該役員(その配偶者及びこれらの者の所有割合が百分の五十を超える場合における他の会社を含む。)の当該会社に係る所有割合が百分の五を超えていること。
 前項第五号に規定する株主グループとは、その会社の一の株主等(その会社が自己の株式又は出資を有する場合のその会社を除く。)並びに当該株主等と法第二条第十号 (同族会社の意義)に規定する特殊の関係のある個人及び法人をいう。
 第一項第五号に規定する所有割合とは、その会社がその株主等の有する株式又は出資の数又は金額による判定により同族会社に該当する場合にはその株主グループ(前項に規定する株主グループをいう。以下この項において同じ。)の有する株式の数又は出資の金額の合計額がその会社の発行済株式又は出資(その会社が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合をいい、その会社が第四条第三項第二号イからニまで(同族関係者の範囲)に掲げる議決権による判定により同族会社に該当することとなる場合にはその株主グループの有する当該議決権の数がその会社の当該議決権の総数(当該議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権の数を除く。)のうちに占める割合をいい、その会社が社員又は業務を執行する社員の数による判定により同族会社に該当する場合にはその株主グループに属する社員又は業務を執行する社員の数がその会社の社員又は業務を執行する社員の総数のうちに占める割合をいう。
 第四条第六項の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。


(特殊支配同族会社の判定等)
第七十二条
法第三十五条第一項 (特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入)に規定する政令で定める者は、次に掲げる者(第一号から第五号までに掲げる者にあつては、同項 の同族会社の役員であるものに限る。)とする。
 一  法第三十五条第一項 に規定する業務主宰役員(以下この項及び第三項において「業務主宰役員」という。)の親族
 二  業務主宰役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
 三  業務主宰役員の使用人
 四  前三号に掲げる者以外の者で業務主宰役員から受ける金銭その他の資産によつて生計を維持しているもの
 五  前三号に掲げる者と生計を一にするこれらの者の親族
 六  業務主宰役員及び前各号に掲げる者(次号及び第八号において「業務主宰役員等」という。)が同族会社を支配している場合における当該同族会社
 七  前号若しくは次号に掲げる者又は業務主宰役員等及び前号若しくは次号に掲げる者が同族会社を支配している場合における当該同族会社
 八  前号に掲げる者又は業務主宰役員等及び同号に掲げる者が同族会社を支配している場合における当該同族会社

 前項第六号から第八号までに規定する同族会社を支配している場合とは、次に掲げる場合のいずれかに該当する場合をいう。  同族会社の発行済株式又は出資(その同族会社が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の九十以上に相当する数又は金額の株式又は出資を有する場合
 同族会社の次に掲げる議決権のいずれかにつき、その総数(当該議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権の数を除く。)の百分の九十以上に相当する数を有する場合
 事業の全部若しくは重要な部分の譲渡、解散、継続、合併、分割、株式交換、株式移転又は現物出資に関する決議に係る議決権
 役員の選任及び解任に関する決議に係る議決権

 役員の報酬、賞与その他の職務執行の対価として会社が供与する財産上の利益に関する事項についての決議に係る議決権
 剰余金の配当又は利益の配当に関する決議に係る議決権

 同族会社の株主等(合名会社、合資会社又は合同会社の社員(当該同族会社が業務を執行する社員を定めた場合にあつては、業務を執行する社員)に限る。)の総数の十分の九以上に相当する数を占める場合

 法第三十五条第一項 に規定する政令で定める場合は、次に掲げる場合とする。 >一 業務主宰役員及び第一項各号に掲げる者(次号及び第三号において「業務主宰役員グループ」という。)が同族会社の発行済株式又は出資(その同族会社が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の九十以上に相当する数又は金額の株式又は出資を有する場合
 業務主宰役員グループが同族会社の前項第二号イからニまでに掲げる議決権のいずれかにつき、その総数(当該議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権の数を除く。)の百分の九十以上に相当する数を有する場合
 業務主宰役員グループが同族会社の株主等(合名会社、合資会社又は合同会社の社員(当該同族会社が業務を執行する社員を定めた場合にあつては、業務を執行する社員)に限る。)の総数の十分の九以上に相当する数を占める場合

 個人又は法人との間で当該個人又は法人の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者がある場合には、当該者が有する議決権は当該個人又は法人が有するものとみなし、かつ、当該個人又は法人(当該議決権に係る会社の株主等であるものを除く。)は当該議決権に係る会社の株主等であるものとみなして、前二項の規定を適用する。

(特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入額及び基準所得金額の計算等)
第七十二条の二
 法第三十五条第一項 (特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入)に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、特殊支配同族会社(同項 に規定する特殊支配同族会社をいう。以下この条において同じ。)の業務主宰役員(同項 に規定する業務主宰役員をいう。以下この条において同じ。)に係る当該事業年度の業務主宰役員給与額(当該事業年度の業務主宰役員であつた期間が一年に満たない場合には、当該業務主宰役員給与額を当該期間の月数で除し、これに十二を乗じて計算した金額。次の各号において同じ。)が次の各号に掲げる場合のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める金額(当該事業年度の業務主宰役員であつた期間が一年に満たない場合には、当該定める金額を十二で除し、これに当該期間の月数を乗じて計算した金額)とする。この場合において、当該事業年度において当該特殊支配同族会社の業務主宰役員に異動があつたときは、期末業務主宰役員(当該事業年度終了の時における業務主宰役員をいう。)及び期中業務主宰役員(当該事業年度における業務主宰役員のうち当該期末業務主宰役員以外の者(当該期末業務主宰役員に係る前条第一項第一号から第五号までに掲げる者に限る。)をいう。)のそれぞれに対する当該事業年度の業務主宰役員給与額について前段の規定により計算した金額の合計額とする。
一  六十五万円以下である場合 業務主宰役員給与額に相当する金額
二  六十五万円を超え、百八十万円以下である場合 業務主宰役員給与額に百分の四十を乗じて計算した金額(当該金額が六十五万円に満たない場合には、六十五万円)
三  百八十万円を超え、三百六十万円以下である場合 七十二万円と業務主宰役員給与額から百八十万円を控除した金額の百分の三十に相当する金額との合計額
四  三百六十万円を超え、六百六十万円以下である場合 百二十六万円と業務主宰役員給与額から三百六十万円を控除した金額の百分の二十に相当する金額との合計額
五  六百六十万円を超え、千万円以下である場合 百八十六万円と業務主宰役員給与額から六百六十万円を控除した金額の百分の十に相当する金額との合計額
六  千万円を超える場合 二百二十万円と業務主宰役員給与額から千万円を控除した金額の百分の五に相当する金額との合計額

 前項の特殊支配同族会社の業務主宰役員につき当該事業年度の当該業務主宰役員であつた期間に相当する期間において他の特殊支配同族会社における業務主宰役員給与額(以下この項及び第四項において「合算対象給与額」という。)がある場合には、前項前段に規定する金額は、同項前段の規定にかかわらず、当該業務主宰役員に係る当該特殊支配同族会社における業務主宰役員給与額(以下この項において「対象給与額」という。)と当該合算対象給与額との合計額を業務主宰役員給与額として前項前段の規定により計算した金額を当該対象給与額と当該合算対象給与額との合計額で除し、これに当該対象給与額を乗じて計算した金額とする。

 前項に規定する他の特殊支配同族会社とは、同項の特殊支配同族会社の当該事業年度終了の時の現況による判定により特殊支配同族会社に該当することとなる他の同族会社をいう。

 第二項の規定は、当該事業年度の法第七十四条第一項 (確定申告)の規定による申告書の提出期限(法第七十二条第一項 (仮決算をした場合の中間申告書の記載事項)に規定する期間について同項 各号に掲げる事項を記載した中間申告書を提出する場合には、その中間申告書の提出期限)までに、合算対象給与額その他財務省令で定める事項について記載した書類その他財務省令で定める書類を納税地の所轄税務署長に提出している場合に限り、適用する。この場合において、当該合算対象給与額は、その金額として記載された金額を限度とする。

 法第三十五条第二項 に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、基準期間(同項 に規定する前三年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度(当該各事業年度又は各連結事業年度のうちに特殊支配同族会社に該当しない事業年度又は連結事業年度がある場合には、その該当しない事業年度又は連結事業年度のうち、最も新しい事業年度又は連結事業年度以前の各事業年度又は各連結事業年度を除く。)をいう。以下この項及び第九項において同じ。)に含まれる各事業年度又は各連結事業年度(以下この項及び第八項において「基準期間内事業年度等」という。)の第一号に掲げる金額の合計額から第二号及び第三号に掲げる金額の合計額を減算した金額を当該各基準期間内事業年度等の月数の合計数で除し、これに十二を乗じて計算した金額(第十三項において「前三年基準所得金額」という。)とする。
 所得の金額又は法第八十一条の十八第一項 (連結法人税の個別帰属額の計算)に規定する個別所得金額に次に掲げる金額を加算した金額(欠損金額又は同項 に規定する個別欠損金額(連結欠損金額が生ずる場合には、当該連結欠損金額のうち当該特殊支配同族会社に帰せられる金額を加算した金額。以下この号及び次号において「個別欠損金額」という。)が生じた事業年度又は連結事業年度にあつては、次に掲げる金額から当該欠損金額又は当該個別欠損金額を控除した金額。第三号において「調整所得金額」という。)
 業務主宰役員給与額(法第三十五条 の規定又は法第八十一条の三第一項 (個別益金額又は個別損金額の益金又は損金算入)に規定する個別損金額を計算する場合の法第三十五条 の規定により損金の額に算入されなかつた金額がある場合には、その損金の額に算入されなかつた金額を控除した金額)
 法第五十七条第一項 (青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越し)の規定の適用を受けた金額又は法第八十一条の九第一項 (連結欠損金の繰越し)の規定の適用を受けた金額のうち当該特殊支配同族会社に帰せられる金額

 欠損金額から前号イに掲げる金額を控除した金額又は個別欠損金額から同号イ及びロに掲げる金額の合計額を控除した金額
 各基準期間前事業年度等(基準期間開始の日の前日以前に開始した事業年度又は連結事業年度をいう。以下この号及び第七項において同じ。)の次に掲げる金額をこれらの金額が生じた事業年度又は連結事業年度(以下この号において「発生事業年度等」という。)開始の日後七年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度の調整所得金額(当該発生事業年度等前の事業年度又は連結事業年度において生じた次に掲げる金額に係るこの号の規定により控除するものとされる金額を除く。以下この号において同じ。)の最も古い事業年度又は連結事業年度に生じたものから順次控除するものとした場合における基準期間前事業年度等において生じ、かつ、基準期間内事業年度等の調整所得金額から控除されることとなる金額の合計額
 非特殊支配同族会社最後事業年度等(基準期間前事業年度等の特殊支配同族会社に該当しない事業年度又は連結事業年度のうち、最も新しい事業年度又は連結事業年度をいう。以下この号において同じ。)後の事業年度又は連結事業年度において生じた調整欠損金額(前号に掲げる金額をいう。)を発生事業年度等の終了の日の翌日前三年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度(非特殊支配同族会社最後事業年度等後の事業年度又は連結事業年度の調整所得金額から順次控除するものとした場合に控除しきれなかつた金額
 非特殊支配同族会社最後事業年度等以前の事業年度又は連結事業年度において生じた欠損金額(法第八十条 (欠損金の繰戻しによる還付)の規定の適用を受けた金額を除く。)又は法第八十一条の九第五項 に規定する連結欠損金個別帰属額(第百五十五条の二十一第二項第四号(連結欠損金個別帰属額等)に定める金額を除く。)

 前項第三号イ及びロに掲げる金額には、当該事業年度前の各事業年度又は各連結事業年度において特殊支配同族会社を法第五十七条第二項 に規定する合併法人等とする同項 に規定する適格合併等を行つた場合における同項 の規定により当該特殊支配同族会社の欠損金額とみなされる金額(当該適格合併等の日の属する事業年度が連結事業年度に該当する場合には同日の属する事業年度が連結事業年度に該当しなかつたとした場合に同項 の規定により当該特殊支配同族会社の欠損金額とみなされる金額とし、同条第三項 の規定によりないものとされる金額を除く。)を含むものとし、当該事業年度前の各事業年度又は各連結事業年度において特殊支配同族会社を合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人とする同条第五項 に規定する適格合併等を行つた場合における同項 の規定によりないものとされる欠損金額(当該適格合併等の日の属する事業年度が連結事業年度に該当する場合には、同日の属する事業年度が連結事業年度に該当しなかつたとした場合に同項 の規定によりないものとされる欠損金額)を含まないものとする。
 第五項第三号イ及びロに掲げる金額(以下この項において「調整繰越欠損金額」という。)は、基準期間前事業年度等の調整繰越欠損金額の生じた事業年度又は連結事業年度について青色申告書である確定申告書の提出(基準期間前事業年度等の連結事業年度に該当する事業年度にあつては、当該内国法人又は当該内国法人に係る連結親法人による連結確定申告書の提出。以下この項において同じ。)をし、かつ、その後において連続して確定申告書の提出をしている場合(前項の規定により調整繰越欠損金額に含むものとされた金額がある場合にあつては、同項の適格合併等の日の属する事業年度又は連結事業年度後の事業年度又は連結事業年度において連続して確定申告書の提出をしている場合)における当該調整繰越欠損金額に限るものとする。
 法第三十五条第二項 に規定する政令で定める金額は、八百万円(各基準期間内事業年度等における業務主宰役員給与額の合計額を当該各基準期間内事業年度等の月数の合計数で除し、これに十二を乗じて計算した金額が同項 に規定する基準所得金額の百分の五十に相当する金額以下である場合には、三千万円)とする。
 法第三十五条第二項 に規定する政令で定める事業年度は、基準期間がない特殊支配同族会社において、次に掲げる規定を適用しないものとして計算した場合における当該事業年度の所得の金額に業務主宰役員給与額を加算した金額又は当該事業年度の業務主宰役員給与額から次に掲げる規定を適用しないものとして計算した場合における欠損金額を控除した金額(当該事業年度が一年に満たない場合には、当該加算した金額又は控除した金額を当該事業年度の月数で除し、これに十二を乗じて計算した金額。以下この項及び第十三項において「当年度基準所得金額」という。)が八百万円(当該事業年度における業務主宰役員給与額(当該事業年度が一年に満たない場合には、当該業務主宰役員給与額を当該事業年度の月数で除し、これに十二を乗じて計算した金額)が当該当年度基準所得金額の百分の五十に相当する金額以下である場合には、三千万円)以下である場合における当該事業年度とする。
 法第二十八条 (法人税額から控除する外国子会社の外国税額の益金算入)
 法第三十五条
 法第三十七条 (寄附金の損金不算入)
 法第四十条 (法人税額から控除する所得税額の損金不算入)
 法第四十一条 (法人税額から控除する外国税額の損金不算入)
 法第六十二条第二項 (合併及び分割による資産等の時価による譲渡)
 租税特別措置法第五十九条第一項 及び第二項 (新鉱床探鉱費又は海外新鉱床探鉱費の特別控除)
 租税特別措置法第六十条第一項 (沖縄の認定法人の所得の特別控除)
 租税特別措置法第六十六条の七第三項 (法人税額から控除する特定外国子会社等の外国税額の益金算入)
 租税特別措置法第六十六条の九の三第三項 (法人税額から控除する特定外国信託の外国税額の益金算入)
十一  租税特別措置法第六十七条の十二第一項 及び第二項 並びに第六十七条の十三第一項 及び第二項 (組合事業に係る損失がある場合の課税の特例)

10  第一項、第五項、第八項及び前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
11  この条において「業務主宰役員給与額」とは、特殊支配同族会社の業務主宰役員(業務主宰役員に異動があつた場合には、第一項に規定する期末業務主宰役員又は期中業務主宰役員に該当するものに限る。)の各事業年度の当該業務主宰役員であつた期間において支給される法第三十五条第一項 に規定する給与の額(法第三十四条 (役員給与の損金不算入)の規定により損金の額に算入されない金額を除く。)をいう。
12  当該事業年度において法第三十四条第二項 の規定により損金の額に算入されない金額のうちに第七十条第一号 ロ(過大な役員給与の額)に係る部分の金額(以下この項において「支給限度超過額」という。)がある場合には、当該支給限度超過額のうち前項に規定する業務主宰役員に係る法第三十五条第一項 及び前項に規定する損金の額に算入されない金額は、当該支給限度超過額に、第一号に掲げる金額のうちに第二号に掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額とする。
 第七十条第一号ロに規定する役員に対して支給された同号ロに規定する給与の額の合計額
 前号に掲げる金額のうち当該業務主宰役員に対して当該業務主宰役員であつた期間において支給された金額

13  内国法人が特殊支配同族会社に該当する場合には、各事業年度の確定申告書に前三年基準所得金額又は当年度基準所得金額の計算及び法第三十五条第一項 の規定の適用を受ける金額の計算に関する明細書を添付しなければならない。


(特殊関係使用人の範囲)
第七十二条の三  法第三十六条 (過大な使用人給与の損金不算入)に規定する政令で定める特殊の関係のある使用人は、次に掲げる者とする。
 役員の親族
 役員と事実上婚姻関係と同様の関係にある者
 前二号に掲げる者以外の者で役員から生計の支援を受けているもの
 前二号に掲げる者と生計を一にするこれらの者の親族


(過大な使用人給与の額)
第七十二条の四
法第三十六条 (過大な使用人給与の損金不算入)に規定する政令で定める金額は、内国法人が各事業年度においてその使用人に対して支給した給与の額が、当該使用人の職務の内容、その内国法人の収益及び他の使用人に対する給与の支給の状況、その内国法人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの使用人に対する給与の支給の状況等に照らし、当該使用人の職務に対する対価として相当であると認められる金額(退職給与にあつては、当該使用人のその内国法人の業務に従事した期間、その退職の事情、その内国法人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの使用人に対する退職給与の支給の状況等に照らし、その退職した使用人に対する退職給与として相当であると認められる金額)を超える場合におけるその超える部分の金額とする。


(使用人賞与の損金算入時期)
第七十二条の五
 内国法人がその使用人に対して賞与(臨時的な給与(債務の免除による利益その他の経済的な利益を含む。)のうち、退職給与、他に定期の給与を受けていない者に対し継続して毎年所定の時期に定額を支給する旨の定めに基づいて支給されるもの及び法第五十四条第一項 (新株予約権を対価とする費用の帰属事業年度の特例等)に規定する新株予約権によるもの以外のものをいい、法第三十四条第五項 (役員給与の損金不算入)に規定する使用人としての職務を有する役員に対して支給する当該職務に対する賞与を含む。)を支給する場合には、当該賞与の額について、次の各号に掲げる賞与の区分に応じ、当該各号に定める事業年度において支給されたものとして、その内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
 労働協約又は就業規則により定められる支給予定日が到来している賞与(使用人にその支給額の通知がされているもので、かつ、当該支給予定日又は当該通知をした日の属する事業年度においてその支給額につき損金経理をしているものに限る。) 当該支給予定日又は当該通知をした日のいずれか遅い日の属する事業年度
 次に掲げる要件のすべてを満たす賞与 使用人にその支給額の通知をした日の属する事業年度
 その支給額を、各人別に、かつ、同時期に支給を受けるすべての使用人に対して通知をしていること。
 イの通知をした金額を当該通知をしたすべての使用人に対し当該通知をした日の属する事業年度終了の日の翌日から一月以内に支払つていること。
 その支給額につきイの通知をした日の属する事業年度において損金経理をしていること。

 前二号に掲げる賞与以外の賞与 当該賞与が支払われた日の属する事業年度