九州7県は、4月1日付で産業廃棄物の排出抑制を目指し「産廃税」を一斉導入しました。
各県の税条例によると、この産廃税は産廃を排出する事業者が納税義務を負うことになります。
基本税率(産廃1トン当たり)は、原則的として最終処分場への搬入が千円で、焼却処分場への搬入が八百円。
ただし、リサイクルされる産廃には課税されません。なお、この産廃税の税収は、リサイクル技術開発や不法投棄の防止対策などに充てることになっています。
ところで、この産廃税を巡って、消費税課税問題が浮上しています。
九州7県で導入された産廃税ですが、公共事業の入札の際にも、「従来の入札金額」に「産廃税負担」も見積りに加え、最終的な入札金額を決めることになることが予想されています。
そのため、「産廃税を含んだ入札金額に消費税が課税される」という、二重課税の問題が浮上。本来の見積もりに、産廃税負担を加えた入札金額に消費税が課税されるとなれば、「産廃税+消費税」と、税金が二重に課税されることになるのではないか、と一部で問題視されているのです。
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こうした点について県サイドでは、「産廃税は、産業廃棄物を出す事業者を納税義務者とする税であるため、工事請負金額に含まれる産廃税相当額は、税そのものではなく契約金額の構成要素の一部にすぎない」と判断しました。
つまり、工事請負金額に産廃税が含まれている場合であっても、工事請負金額全体が「課税資産の譲渡等に係る消費税の課税標準」になると認定する考えです。
この問題について、福岡、熊本の両国税局は、九州7県の判断について、「各県の判断で差し支えなし」との見解を明らかにしています。
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