この度、厚生労働省が「平成16年高年齢者就業実態調査結果の概況」を公表しました。
それによると、高年齢者(55〜69歳)のうち、仕事をしている人、また仕事をしたいと思いながら仕事に就けなかった人が両方微増していることが分かりました。
同調査は平成16年10月1日現在の状況について調査したもので、対象は無作為に抽出した55歳から69歳の高年齢者25,224人と12,230事業所です。
同調査によると、高年齢者のうち、平成16年9月中に収入になる仕事をした者(就業者)は、男性が71.5%、女性が45.6%。男女とも平成12年の前回調査時よりも若干増えています。
なお、高年齢者雇用安定法における「定年延長」の対象となる60〜64歳では、男性は68.8%と意外に高く、女性は42.3%でした。
一方、仕事をしたいと思いながら仕事に就けなかった者(不就業者)は、男性14.2%、女性17.2%で、男女とも前回調査時よりも微増。
ちなみに、「仕事に就けなかった」理由としては、男女とも「適当な仕事がみつからなかった」が圧倒的に多く、次いで「健康上の理由」となっています。
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この就業者、また不就業者の両方が増えているという事実は、逆に言うと、働く必要や意欲がない人が減っている・・即ち、「働きたい」高年齢者の増加を意味していると思われます。
なお、事業所への調査では、60歳以上の労働者を雇用している事業所割合は50.5%で平成12年に比べ2.7%上昇。
定年制のある事業所こそ74.4%と多いものの、そのうち67.5%がなんらかの雇用継続制度を用意しているという結果でした。
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