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消費税率2ケタ時代? 軽減税率は是か非か

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 消費税率10%などを政策に掲げ、自民党の総裁に名乗りを上げた谷垣財務大臣が、食料品など生活必需品などに適用される消費税の軽減税率について「必ずしも必要ではない」としているようです。

 軽減税率については、専門家の間でも話題になります。
確かに消費税率の高い欧州などでは、軽減税率やゼロ税率が当たり前のように設定されています。
対象品目は国によってさまざまですが、オランダを例にとると、基礎的な食料品、新聞・雑誌・書籍、旅客輸送、演劇・スポーツ等の入場料、歯科医療など47品目が対象になっています。

 軽減税率の目的は、もちろん低所得者層への影響緩和です。
消費税率が2ケタ台になるとすれば、我が国でも軽減税率についての議論は十分になされるべきでしょう。

 ただ問題は、消費税法が意外に複雑な法律であることです。
現行のままでも解釈に戸惑う場面は多く、「この上、軽減税率まで適用されたらたまったものではない」と言う専門家もいます。

 たとえば、食料品に軽減税率が適用されたとしましょう。
そうなると、必ず「食料品とはなんぞや」という話になります。
原料はどうなの?、高級品は?、嗜好品は?、贈答品は?、飲食店での食事は?等々、細かい判断が必要になる可能性が高い上、領収書等への記載方法も複雑になってしまいます。
5%、7%、10%に区分されたスーパーのレシートなど見たくもありません。

 そこで検討が期待されるのが、カナダで採用されている税額還付方式です。
この方式は、一定の低所得者に対して確定申告時に消費税を還付する仕組みです。
これであれば消費税が複雑化する心配はありません。
申告件数が増えて税務署の負担が増加するという問題はありますが、十分に検討する価値のある方式でしょう。





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