日本経済新聞の記事によると、このところリース料率が一段と上昇しているそうです。
これは、日銀が発表した量的緩和の解除を受けて、長期金利の代表的な指標である10年もの国債の流通利回りが、1年7ヶ月ぶりの高水準を記録するなど、中長期の市場金利が少しずつ上がり始めていることが主要因と見られています。
現在のリース料率はOA機器(5年契約、物件総額1000万円)で1.98%から2.04%となっており、2月に比べて0.02〜0.03ポイントも上昇しているとのことです。
バブル崩壊以降、長期金利の低下や設備投資需要の減少に伴うリース業者間の競争激化から、リース料率は長い間低迷を続けていました。しかし、このところの景気回復を受けて、ようやくリース料率も多少の上昇傾向を見せはじめ、先日の日銀の量的緩和解除の発表を受けて、その動きが一気に加速したように見えます。
なお、ゼロ金利の解除については、日本銀行の福井俊彦総裁や与謝野馨経済財政担当相が「早期解除は時期尚早」とコメントを出し、市場で広がるゼロ金利の早期解除観測を牽制しています。
しかし、市場においては既にゼロ金利解除を見越した長期金利の上げ圧力が強まっており、
長期プライムレート(最優遇貸出金利)を算定の指標としているリース料率も先高感が強まっているようです。
社団法人リース事業協会の調査によると、昨年1月時点で「現在リースを利用している企業」が94%と過去最高の水準を示しています。
(上場、未上場1万社に調査、回答1720社)。リース料率の上昇は今後の設備投資計画にリニアに影響する問題だけに、注視しておきたい話題です。
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