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政府がIT設備の耐用年数短縮を検討

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 来年度税制改正を視野に、政府がIT設備の減価償却期間を短縮する検討に入っているようです。

 税務上、一定の設備には設備の種類ごとに償却期間(法定耐用年数)が定められており、企業が設備を購入した場合、この法定耐用年数に応じて費用を各事業年度に分散して計上することになります。
つまり、法定耐用年数が長いほど、1事業年度に計上できる費用は少なくなります。

 法定耐用年数は、一般的にその設備が使用される期間を以て定められています。

 この法定耐用年数について、日本経団連が平成19年度の税制改正要望で見直しを主張しました。
具体的には「わが国減価償却制度の法定耐用年数は諸外国と比して長く規定されており、投資費用の回収期間において国際的に不利な状況にある」ことから、「税務上の償却期間は、設備投資の活性化や制度の簡素化といった観点から検討すべき」と要望したのです。

簡単に言うと、「諸外国並みかそれ以下の法定耐用年数にすべき」ということです。今回の政府の動きはこれに対応したものです。

 確かに平成13年度の税制改正でパソコンの耐用年数が4年に短縮されたように、設備の耐用年数は実態に合わせて改正されるべきものです。特に、現在のように設備のIT化が加速している状況において、設備の陳腐化は経営上の大きなリスクになります。

しかし、実際に耐用年数が見直されることはほとんどありません。
反対に「設備の実際の使用期間は法定耐用年数よりも長い」ことを理由に、法定耐用年数を伸ばすことを主張する人もいるのです。

 なお、日本経済新聞社の記事によると、政府が検討しているのは「液晶などハイテク分野の新規投資分から適用する案が有力」とのことです。




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