このたび帝国データバンクが調査・発表した「改正高年齢者雇用安定法に関する企業の対応調査」結果によると、4月より義務づけられた高齢者への雇用継続対応について、まだ「未対応」とした企業が10%もあることが分かりました。
さらに、同対応について「分からない」としている企業も12.4%あります。
同調査は、2006年8月23日〜31日に全国2万71社に調査を行い、9997社(有効回答率49.8%)から回答を得たものです。
今年4月に施行された改正高年齢者雇用安定法では、従業員が60歳以降も働くことのできる制度を企業に義務づけています。
具体的には、今年4月以降、企業は(1)定年延長、(2)継続雇用制度、(3)定年廃止のうち、いずれかの制度を選択しなければならないことになりました。
しかし、今回の調査によって、いまだ対応していない企業が少なくとも1割以上あることが明らかになりました。
驚くのは、大企業において「未対応」とした企業が6.3%もあることです。
もちろん、中小企業の11.2%よりも低いのですが、この手の法律に対する大企業の対応としては低すぎるような気がします。
しかも「分からない」と答えた大企業が中小企業と同率の12.4%もあるのです。
同改正法の浸透度が低いのか、それとも各企業が対応に苦慮しているのかは分かりませんが・・。
なお、同法に違反しても罰則はありませんが、ハローワークから指導・助言を受けることになります。
さらに、それでも従わない場合は厚生労働大臣から勧告が出されることになっています。また、(元)従業員からの損害賠償も心配です。
もし、まだ対応されていない場合はできるだけ早期の対応をお勧めします。
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