金融市場では、金融政策の手段のひとつ、量的引き締め(QT)の動向が注視されています。
QTとは、Quantitative Tighteningの略で、中央銀行が国債など保有する資産を売却するなどして、バランスシートを段階的に圧縮することをいいます。
2022年6月、米国の中央銀行にあたるFRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)はQTを開始しました。
開始前に9兆ドル弱まで膨らんでいたFRBの総資産は1年半で1.3兆ドルも減りました。
なぜ、米国はQTを実施したのでしょうか。
もともと、QTが実施される前の世界経済は、欧米、日本共に量的緩和(QE)が実施されていました。
QE(Quantitative Easing)は文字通り、緩和政策で、量的引き締めの対極に位置するものです。
中央銀行の量的緩和は、景気や物価を底上げする効果が期待できます。
2020年、コロナ禍で経済活動が止まったとき、FRBは量的緩和として、大量の債券を購入。
市場に資金を供給して、経済の底割れを防ぎました。
中央銀行が大量の債券を購入することで、景気の底上げが可能になります。
その一方で、バランスシートは拡大していきます。
ただ、拡大しすぎると、今度は通貨の信用が低下し、お金の価値が下がります。
結果、物価が上昇し、深刻な景気減速につながることが懸念されます。
そこで、国債などを売却するなどして、バランスシートを段階的に圧縮するQTの必要性が高まったのです。
FRBがQTを実施した結果、インフレは着実に減速して、物価指標は3%割れが続くなど、一定の効果が報告されています。
QTはたくさん供給したマネーの洪水を巻き戻すものでもあります。
インフレが減速傾向にある今、この後、QTはいつまで続くのか。
QTは減速へ向かうのか、金融市場からは熱い視線が注がれています。
世界では、米国と同様にQTを実施しているところもあります。
欧州の中央銀行は2023年3月に開始。英国のイングランド銀行は2022年3月から開始しています。
ちなみに、日本では、欧米のような、QTは実施していません。
ただ、日本ではアベノミクス以降、量的緩和政策を講じてきましたが、その中の政策の一つ、マイナス金利政策を解除し、金融政策を転換するとの見方はあります。
QTのような巻き戻しの政策に対しては、株価の下落や途上国経済からの資金逃避につながるという懸念もあります。
そこで、米国ではQTを減速するのではないかという見方も浮上しています。
とはいえ、実際のところ、今年の1月、FRBはQTの減速は急がない考えを示しました。
インフレの鎮圧を確かなものにしてからでも良いという考えです。
今のところ、QT減速の発表は5月にずれ込むといわれています。
コロナ禍が明け、「消費の復活」「需要の高まり」「経済の再興」などの言葉が並ぶようになりました。
その中、実際にQT減速の発表があったのならば、インフレ抑制が成功したことの証になります。
そして、経済はコロナ禍から本格的に復活し、さらなる成長に向けて走り出したことを意味します。
コロナ禍が明けた今、経済、物価情勢は移ろいやすいものがあります。
政策転換には細心の注意が必要といわれる中、世界各国、どのような舵取りをするのか、気になるところです。
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
記事提供:ゆりかご倶楽部
[Studying English]

参考URL
■国税庁HP新着情報(国税庁トップページ)NATIONAL TAX AGENCY
■財務省
・財務省 各年度別の税制改正の内容
□総務省 税制改正(地方税)
■ご意見箱 財務省
□法令解釈通達 |国税庁
■消費税の軽減税率制度について|国税庁
◆国税不服審判所/公表裁決事例
◆国税庁/税務訴訟資料
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