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リース税務で勘違い 「相当短い期間」とは?

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 今年4月から「売買扱い」とされることになった「所有権移転外ファイナンス・リース取引」ですが、この税務取り扱いをめぐり、一部で混乱が起きています。

 所有権移転外リース取引の場合、リース期間定額法により償却し、損金計上していくことになります。

しかし、法人税法施行令では、「リース期間が耐用年数に比して相当短いものは、移転外リース取引には該当しない」とされ、この「相当短いもの」については、「リース期間がリース資産の耐用年数の100分の70に相当する年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切捨てる)」(法人税法基本通達)とされています。

 そのため、この通達にいう「耐用年数の100分の70に相当する」が、「耐用年数の70%に相当する」という意味なのかどうかで、その税務処理が大きく変わってしまいます。

 たとえば、「耐用年数5年、リース期間3年」のケースを考えてみると、耐用年数5年に100分の70、つまり0.7を乗じれば3.5年となります。

さらに、通達に従って端数を切捨てると3年。
つまり、リース期間3年以上であれば所有権移転外リース取引に該当し、そのリース期間内で全額損金計上されると考えられます。

 もう一つは、この100分の70という数字は、耐用年数の70%相当のリース期間を求めているものだとする考え方です。この場合、上のケースでは「リース期間3年/耐用年数5年=0.6」となり、耐用年数に対して60%にしかなりません。

そうなると、移転外リース取引には該当せず、通常の減価償却資産と同様に耐用年数に応じて損金計上されるとも考られるわけです。

 これについて国税庁では、「1年未満の端数を切捨てることで、このケースをとれば3年になる。

この場合は、3年以上のリース期間であれば移転外リース取引に該当し、リース期間に応じて定額法で損金計上できる」としています。

こうしたことから、リース期間3年、耐用年数5年といったケースでは、3年間で全額が損金処理されると考えてよさそうです。

(エヌピー通信社)




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