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HOMECONTENTS役員給与特集法人税基本通達の一部改正


給与index 法人法法上の役員とは 過大な役員報酬の損金不算入 役員賞与・使用人賞与の取扱い 役員退職金の取扱い 役員に対する経済的利益の供与
改正法人税法における役員給与の取り扱い 法人税法における改正前と改正後の比較 役員の給与等 法人税法施行令 法人税基本通達の一部改正(役員給与中心) 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度に関する質疑応答事例 平成18年12月 国税庁 役員給与に関する質疑応答事例 平成18年12月 国税庁

法人税基本通達の一部改正 平19.3.13

主な改正点は次のとおりです。
第1
法人税基本通達関係
 1 事業年度
○ 株式会社が解散等をした場合における清算中の事業年度(基通1−2−7 新設)
  平成18年度の税制改正により、法人税法上の事業年度の定義が「営業年度 その他これに準ずる期間で、法令で定めるもの又は法人の定款等に定めるもの」から「法人の財産及び損益の計算の単位となる期間で、法令で定めるも
の又は法人の定款等に定めるもの」に改められました。
 この改正は、会社法の制定により、会社の計算期間がそれまでの「営業年度」から「事業年度」 とされるとともに、清算中の株式会社にあってはその計算期間が「清算事務年度」とされたことによるものです。
 この「清算事務年度」とは、株式会社が解散等をした場合において、その解散等をした日の翌日又はその後毎年その日に応当する日から始まる各1年の期間をいうこととされています。
 上記の改正により、事業年度の中途において解散により清算中となった株式会社は、その事業年度開始の日から解散の日までの期間をみなし事業年度とするとともに、その後の事業年度は、解散前の決算期にかかわらず、清算事務年度を事業年度とすることとなります。
 この点、解散した会社の事業年度についての従来の取扱いが異なることとなるため、本通達において、この旨を留意的に明らかにしています。


 2 同族会社
 ○ 株式会社における同族会社の判定(基通1−3−1 改正)
  平成18年度の税制改正により、同族会社の判定に、それまでの持株割合による判定に加え、議決権割合による判定及び社員数割合による判定が加えられました。
改正後の規定における同族会社は、これら3つの割合のうち、いずれかの割合が50‰超であるものをいうこととされています。 
 これにより、持株割合による判定によると同族会社に該当しない場合であっても、議決権割合等による判定により同族会社に該当する場合もあり得ることとなります。
  そこで、本通達において、持株割合により同族会社に該当しない場合であっても、例えば、議決権制限株式を発行しているときや議決権を行使することができない株主等がいるときは、議決権割合による判定を行う必要かおる旨を留意的に明らかにしています。

 3 有価証券の取得価額
 ○ 他の株主等に損害を及ぼすおそれがないと認められる場合(基通2−3− 8 改正)
   従来、いわゆる有利発行により有価証券を取得したときであっても、その有価証券が「株主等として取得をしたもの」である場合には、購入代価が当該有価証券の取得価額とされていました。
 平成18年度の税制改正において、この「株主等として取得をしたもの」という要件が、「当該法人の他の株主等に損害を及ぼすおそれがないと認められる場合」と改正されました。
  本通達において、「当該法人の他の株主等に損害を及ぼすおそれがないと認められる場合」とは、有利発行を受ける株主等と異なる種類株主等との間においても経済的な衡平が維持される場合をいうことを明らかにしています。
  また、その判定に当たってば、例えば、新株予約権の無償割当てがあった場合には、会社法の規定による種類株主総会の決議があったか否かのみによるのではなく、その発行法人の各種類の株式の内容、無償割当ての状況等を総合的に勘案して判定する必要かおる旨を併せて明らかにしています。

 4 役員給与の損金不算入
 ○ 定期同額給与の意義(基通9−2−12 新設)
  平成18年度の税制改正により、法入が役員に対して支給する給与のうち損金算入されるものの範囲は、定期同額給与、事前確定届出給与及び一定の利益連動給与とされました。
 このうち、定期同額給与とは、その支給時期が1月以下の一定の期間ごとであり、かつ、当該事業年度の各支給時期における支給額が同額である給与をいうこととされています。
  そこで、本通達において、例えば、非常勤役員に対して年1回又は年2回所定の時期に給与を支給するようなものは、たとえその支給額が各月ごとの一定の金額を基礎として算定されているものであっても、定期同額給与に該当しない旨を明らかにしています。

○ 事前確定届出給与の意義(基通9−2−14 新設)
  事前確定届出給与とは「所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づいて支給する給与」をいうこととされ、あらかじめ所轄税務署長へ給与の支給時期及び各支給時期における支給金額等を届け出ることが損金算入の要件とされています。
 すなわち、事前確定届出給与は、支給時期、支給金額等が事前に確定し、実際にもその定めのとおりに支給される給与に限られることとなります。
 そこで、本通達において、所轄税務署長へ届け出た支給額と実際の支給額が異なる場合には、事前確定届出給与に該当しないこととなり、原則として、その全顕示損金不算入となる旨を留意的に明らかにしています。

○ 職務の執行を開始する日(基通9−2−16 新設)
  事前確定届出給与に係る所轄税務署長への届出は、その給与に係る職務の執行を開始する日と当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3月を経過する日とのいずれか早い日までに届け出ることとされています。
  役員の職務執行期間は、定時株主総会の終結時から次の定時株主総会までの1年間と解されることから、本通達において、この場合の「職務の執行を開始する日」とは、一般には、定時株主総会の開催日となる旨を明らかにしています。

○ 業務執行役員の意義(基通9−2−17 新設)
  損金の額に算入することができる一定の利益連動給与とは、同族会社に該当しない法人が業務を執行する役員(業務執行役員)に対して支給する利益連動給与で、算定方法の開示など所定の要件を満たすものをいいます。
 この場合の「業務執行役員」とは、代表取締役のほか、会社法第363条《取締役会設置会社の取締役の権限》の規定により業務を執行する取締役として選定された者等をいうこととされています。
  したがって、取締役であっても「業務執行役員」に該当しない者が存することから、本通達において、取締役会設置会社において同条の規定による業務を執行する取締役として選定されていない者並びに会社法上業務を執行する者とされていない社外取締役、監査役及び会計参与は業務執行役員に該当しない旨を留意的に明らかにしています。

5 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入
 ○ 業務主宰役員の意義(基通9−2−53 新設)
   平成18年度の税制改正により、特殊支配同族会社が、その法人の業務を主宰している役員(業務主宰役員)に対して支給する給与の額のうち給与所得控除額に相当する部分として計算される金額は、損金の額に算入しないこと  とされました。
 この「業務主宰役員」とは、会社の経営に最も中心的に関わっている役員をいうことと解されています。
  本通達において、その具体的な判定に当たってば、事業計画の策定、多額融資契約の実行、人事権の行使等に際しての意思決定の状況や役員給与の多寡等を総合的に勘案する旨を明らかにしています。

○ 常務に従事する役員の意義(基通9−2−54 新設)
  特殊支配同族会社とは、業務主宰役員及び常務に従事する業務主宰役員関達者の総数が、常務に従事する役員の総数の半数を超える同族会社に限られています。
 この「常務に従事する役員」とは、会社の経営に関する業務を役員として実質的に、日常継続的に遂行している役員をいうことと解されています。
 本通達において、「常務に従事する役員」に該当するか否かについて、例えば、使用人兼務役員であっても、その者に対する役員給与のうち役員としての職務に対する給与がその会社の使用人としての職務に対する給与を超えるような者は、「常務に従事する役員」に該当する旨を明らかにしています。

○ 特殊支配同族会社の判定(基通9−2−55 新設)
  特殊支配同族会社に該当するかどうかを議決権の数によって判定するに当たり、個人又は法人との間で当該個人又は法人の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者かある場合には、その同意している者が有する議決権は当該個人又は法人が有するものとみなすこととされています。
  本通達において、この「同一の内容の議決権を行使することに同意している者」に当たるかどうかは、契約、合意等により同一の議決権を行使することに同意している事実かあるかどうかにより判定され、当該個人又は法人との間で、過去において同一の議決権行使を行ってきた事実や緊密な関係があることのみをもっては同意している者とはならない旨を、同族会社の判定に係る通達(基通1−3−7)を準用することにより明らかにしています。

6 会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金
 ○債務の免除以外の事由による消滅の意義(基通12−3−6 新設)
   平成18年度の税制改正により、会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入制度について、対象となる事由に、いわゆるデット・エクイテイ・スワップ(DES)等に伴う債務消減益が生ずる場合が追加されました。
具体的には、欠損金を損金算入できる事由である「債務の免除を受けた場合」に、「債権が債務の免除以外の事由により消減した場合でその消減した債務に係る利益の顕示生ずるときを含む」こととされました。
  本通達において、「債指示債務の免除以外の事由により消滅した場合」とは、債権を現物出資する典型的なDESのほか、会社更生法等の規定により、一種の代物弁済である
@更生債権等が消滅した場合において募集株式の申込みの上で当該募集株式の払込金額の払込みをしたものとみなされた場合、
A更生債権等の消滅と引換えに株式若しくは新株予約権の発行等を行った場合がこれに該当する旨を明らかにしています。


第2
 租税特別措置法関係通達(法人税編)関係
 措置法第42条の11関係
 平成18年度の税制改正により創設された情報基盤強化設備等を取得した場合等の特別償却又は法人税額の特別控除制度(措法42の11)のうち取得に係る制度については、その適用対象資産となるための取得価額基準が次のとおり
法人の資本金の額により異なることとされています。
・資本金の額が10億円超        ・・・取得価額の総額1億円以上
・資本金の額が1億円超10億円以下 ・・・取得価額の総額3千万円以上
・資本金の額が1億円以下       ・・・取得価額の総額3百万円以上

○ 事業年度の中途において資本金等の増加があった場合の適用(措通42の11−1 新設)
  本通達において、事業年度の中途において資本金の顕示異動した場合には、原則として、その資本金の区分ごとに情報基盤強化設備等の取得価額基準の判定を行うことを明らかにしています。
なお、資本金の顕示1億円超10億円以下の法人にあっては、資本金の顕示1億円以下のときのものを含め、その取得価額の総額が3千万円以上であれば、そのすべてが対象となることを、資本金の顕示10億円超の法人にあっては、その事業年度の取得価額の総額が1億円以上であれば、そのすべてが対象となることを明らかにしています。

○ ソフトウェアの改良費用(措通42の|11−2 新設)
  本通達において、法人が有するソフトウェアについてプログラムの修正・改良等が行われた場合において、その付加された機能等の内容からみて、実質的に新たなソフトウェアを取得したことと同様の状況にあり、かつ、IS015408に基づき評価・認証されたときは、当該修正・改良等のために支出された費用は、この制度の対象となることを明らかにしています。

2 措置法第61条の4関係
  法人が支出する交際費等の額(中小企業者にあっては、定額控除限度額を超える金額等)は損金の額に算入されませんが、平成18年度の税制改正により、この制度の対象となる交際費等の範囲から飲食その他これに類する行為のために要する費用のうち1入当たり5千円以下のものが一定の条件の下で除外されました。

○ 飲食その他これに類する行為の範囲(措通61の4(1)−15の2 新設)
  本通達においては、「飲食その他これに類する行為」(飲食等)には、得意先等に対する接待、供応の際の飲食行為以外にも、得意先等の業務の遂行や行事の開催に際して、得意先等の従業員等によって飲食されることが想定される弁当等の差し入れが含まれることを明らかにしています。
  また、中元・歳暮の贈答のように、単なる飲食物の詰め合わせ等を贈答する行為は、飲食等には含まれないことを併せて明らかにしています。
○ 交際費等の支出の方法(措通61の4(1)−23 改正)
  本通達においては、「飲食その他これに類する行為のために要する費用として支出する金額」とは、その費用の総額をいうことを明らかにしています。
 したがって、仮に、1人当たり9千円の飲食を行った場合には、別途、得意先等から4,500円を徴したとしても、交際費等から除外できるものではないことを明らかにしています。